塗り方を学ぶ
漆喰ってどうやってメンテナンスするの?正しい方法について解説!
柔らかな風合いと調湿や消臭、有害物質の分解といった優れた機能を持つ漆喰は、家の内装や外装の仕上げとして人気を博しています。
一方で、他の素材と比べて汚れがつきやすいのではないか?と思われる方もいらっしゃいます。しかし、実際は漆喰壁は手軽に汚れを落とせてメンテナンスのラクな壁材です。そこで今回は、「漆喰壁についた汚れを落とす方法とメンテナンス」についてご紹介します。
もくじ
すり汚れや手あかなどの軽い汚れ
1. 消しゴム
壁をこすってしまった際にすり汚れがついてしまった場合は、消しゴムで簡単に落とすことができます。身近な道具が使えるため、特別な補修用具を購入する必要がありません。もし、消しゴムでは落とせないような汚れであれば、市販されているメラミンスポンジを使ってみてください。
2. メラミンスポンジ
メラミンスポンジは、水に濡らして使うだけで汚れを薄く削り落とすことができます。また、化学薬品を使わないため、漆喰壁を傷めることも少なく安心です。メラミンスポンジは、キッチンなどに常備しているものをそのまま使用することができます。100円ショップなどでも購入できますので入手は簡単です。
何年も使用していて色が変化した漆喰壁に対して、消しゴムやメラミンスポンジで汚れを落とす際、汚れを落とした箇所だけ色が目立ってしまうことがあるのでご注意ください。消しゴムやメラミンスポンジを使うときは、目立たない場所で少しずつ様子を見ながら丁寧なメンテナンスを心がけましょう。
飲み物などのシミや油性マジックなどの汚れ
コーヒーやお茶などが跳ねて漆喰壁についてしまったときは、漆喰に色素が染み込んでしまいます。一度染み込んでしまうと、消しゴムやメラミンスポンジだけではなかなか落とすことができません。そのようなときは、「サンドペーパー」を使って汚れを落とすことができます。
サンドペーパーなら表面をきれいにこすり落とせるため、染み込んだ汚れや油性の汚れも簡単にメンテナンスできます。サンドペーパーを購入する際は、滑らかな漆喰の質感に合わせた目の細かいものを選ぶことがおすすめです。目安としては、150番〜300番くらいのものがおすすめです。
サンドペーパーを用いる際は、力の入れ加減に注意しましょう。強くこすりすぎると、漆喰がこすれすぎてしまうことがあります。こすりすぎたことで壁にくぼみができてしまったり、色合いが変わってしまうケースは、消しゴムを用いた方法よりも起きやすいので注意が必要です。様子を見ながらやさしく丁寧に行うようにしてください。
しつこい汚れには?
しつこい汚れは重曹と漂白剤(キッチンハイターなど)を使って落とすこともできます。重曹は粉末のものを使用し、水を入れてペースト状にしてください。漂白剤は5倍程度に薄めて霧吹きに入れます。
準備ができましたら、重曹を油汚れなどのしつこい汚れに塗ってからしばらく置きます。次に重曹を除いて漂白剤を吹き付けます。
漂白剤を使用する注意点ですが、木の床にこぼしてしまうとシミになったり、色落ちをしてしまうこともあります。ブルーシートや新聞紙を使い、養生することをおすすめいたします。また、漂白剤が木の床についてしまったら、すぐに水拭きしましょう。
またしばらく時間を置いて、水を吹きかけて漂白剤を薄めれば完了です。この方法はきれいに落とすことができるだけでなく、周りの壁と色合いの差が出にくくなります。
漆喰の主成分は水酸化カルシウムです。アルカリ性ですので、酸性の洗剤は使用しないで下さい。
汚れが落ちない場合は自分で塗り直してみる
上記の方法を試してみても汚れがうまく落ちない場合や、汚れの範囲が広すぎる場合は、漆喰を塗り直してみることも1つの手段です。この際に、もともと使用していたものと同じ色を使うのはもちろん、異なる色でイメージをガラッと変えてみるのもお勧めです。
まとめ
今回は、漆喰壁が汚れてしまったときのメンテナンス方法についてご紹介しました。身近にあるもので簡単にできる方法が多いため、どれも試しやすいのではないでしょうか。一方で無理に汚れを落とそうとせず、時の流れで付いた汚れを風情があって味があると考える方もいらっしゃいます。ご自身のスタイルで長くお付き合いください。