みんなの漆喰 〜施工例のご紹介〜

人と街、未来をつなぐ漆喰「榎本会計/フチノベース」

カテゴリー: 店舗・施設

オンラインの時代に考えるオフィスのカタチ。

神奈川県相模原市の閑静な住宅地に佇むスタイリッシュな建物。一階入り口にあるシェアキッチンでは地元の方が飲食を楽しみ、二階のシェアスペースでは音楽会など様々なイベントが開催されています。「フチノベース」と名付けられたこの場所、実はここ淵野辺で50年以上続く榎本会計事務所のオフィスなのです。平成元年に建てたビルは老朽化が進み、建て替えを検討したタイミングでこのような漆喰仕立ての事務所へと変貌を遂げました。設計を担当したのは世界的な建築家、加藤比呂史さん。榎本会計事務所代表の榎本さんとは大学の同級生なのだそう。

「榎本さんから依頼を受けたのはコロナ禍の真っ最中で、在宅で働くスタイルが浸透してきた頃でした。そんな状況でありながら事務所を作るわけですから、僕はここを来る意味のある場所にしたいと考えました。

「来る意味のある場所」とは、自分の家のような居心地の良い場所であり、いつも何かが起きている場所だと僕は思います。居心地がよく、明るい場所に「行こう!」と思うのと、詰め込むように仕事をする場所へ行くのとではモチベーションが違いますよね?」(加藤さん)

「事務所がオープンした時はみんな驚いていました。榎本会計の事務所ができることは看板で分かっていたけど、出来上がった建物がこれですから。「カフェなの?」「これって事務所の形じゃないよね」なんて声も聞きました。狙ったわけではなかったのですが、事務所っぽくないものにしたかったので、ある意味狙い通りなのかな」(榎本さん)

施工ポイント

漆喰DIYはスタッフ全員参加で

事務所2階のシェアスペースは左官仕上げ。執務スペースはスタッフの皆さんで仕上げた漆喰DIYとなっています。

「スタッフ全員一度は塗ろうと言うことで、初日はみんなで集まって塗りましたが、スペースが広かったので1日では終わらなくて。その後も、コツコツ進めて3週間ぐらいかけて完成しました。仕事の合間に30分だけ塗って、そのまま打ち合わせ場所に駆けつけるなんてことも。大変でしたけど、めちゃくちゃ楽しかったなぁ」(榎本さん)

長い時間を過ごす場所ほど、明るく・清々しく

「漆喰のいいところは機能性面で言うと空気。新築特有の匂いがしないですよね。空気が断然いい。それと、オフィスは長い時間を過ごす場所なので、空気はもちろん雰囲気も大切です。空間的な話で言うと、漆喰の白には解像度があると思います。ここも構造自体はとてもシャープですが、漆喰のおかげで優しい感じがしますよね。光の回り込みも綺麗で、窓からパシッと入ってきた光が、漆喰の表面で割れて広がっていくような感じがいい。僕はこれを壁の解像度だと話しています」(加藤さん)

お客様の声

「僕は必ず施主の方には部分的でもいいから、建設に関わった方がいいよ、楽しいよと話します。漆喰うま〜くヌレールは、本来プロにしかできないと思える事を、外に向かって「開く」製品だと思います。漆喰って無茶苦茶難しそうに感じるけど、これを使えば誰でもなんとなく塗れるし、塗ったら楽しい。それに、塗り始めと終わりを比べたら、ちゃんと成長している事を実感できるのもいいですよね」(加藤さん)

「加藤さんから壁を塗ってみないかと提案をもらった時に思ったのは、自分たちで塗ることでスタッフのみんなが事務所に愛着を持ってくれたらいいなって事でした。大変だったけど、やって良かったと思います。凸凹した感じも、左官が塗った二階との表情の違いもいい。そして、やっぱり自分で塗ったことによる愛着は全然違いますね」(榎本さん)

施工データ

事務所二階:漆喰くるむ内 白/左官仕上げ
事務所一階:漆喰うま〜くヌレール 白色
施工期間:約3週間(DIY部分のみ)

店舗情報

フチノベース/榎本会計事務所

神奈川県相模原市中央区淵野辺4-18-11
出店情報等は各サイトをご覧ください

榎本会計事務所HP
フチノベースHP