塗り方を学ぶ
壁紙(ビニールクロス)に塗る
壁紙が汚れてきたら漆喰DIYはいかがですか? 壁紙を漆喰に塗り替えると、見栄えだけではなくお住まいの快適さにも違いが出てきますよ。一般的な壁紙の場合、壁紙を剥がさずに直接漆喰うま〜くヌレールを塗ることができるので、手軽に漆喰壁にすることができますよ!動画で詳しい塗り方を見てみましょう。
もくじ
塗れる壁紙の種類
壁紙とビニールクロスは同じものを指します。ビニールクロスは最も一般的な壁紙で、塩化ビニール樹脂などを主原料として、薄く伸ばしたビニールシートに紙などを裏打ちして作られたものです。
そのまま直接塗れる壁紙
一般的な布製壁紙、紙製壁紙、ビニール製壁紙はいずれも、剥がれなどがなければそのまま直接、漆喰うま〜くヌレールを塗ることができます。剥がれ等があった場合の処理方法は後ほど、「壁紙の上に直接塗る手順」にてご紹介します。
必ず剥がしてから塗る壁紙
撥水加工がされた壁紙や落書き防止処理がされた壁紙、写真プリントの壁紙、和紙などの紙を直接壁に貼る紙クロスなどは一度剥がしてから漆喰うま〜くヌレールをご使用ください。壁紙の剥がし方はこのページの後半で詳しくご紹介しています。
天井に塗る場合
いずれの壁紙であっても、必ず剥がしてから漆喰うま〜くヌレールを塗ってください。壁紙の剥がし方はこのページの後半で詳しくご紹介しています。
壁紙の上に直接塗る手順
1.下地壁の確認・準備
まず、塗る前に現在の壁の状態をチェックしましょう!壁紙がめくれたり剥がれている場合は下準備が必要です。壁紙の浮きや剥がれを残したまま漆喰を塗ってしまうと、施工後のひび割れや剥がれの原因になるので、この作業は必ず行いましょう!
壁紙が少し浮いている場合
壁紙が少し浮いている場合は、タッカーで壁紙の端を止めます。(左の写真に写っている道具がタッカーです。ホームセンターなどで販売されています。)
壁紙が大きく浮いていたり、剥がれている場合
壁紙が大きく浮いていたり剥がれている場合、その部分をカッターなどで切り取ります。そして壁紙の端をタッカーやビスで止めます。
壁に汚れやカビが生えている場合
壁に汚れがある場合は、中性洗剤と水を含ませたメラミンスポンジで擦り、その後水拭きして、水分が無くなってから漆喰を塗ります。
カビが生えている場合は、カビのある部分に市販のカビ取り剤を噴霧してウエスなどを上から置いて少し放置した後、拭き取ります。拭き取った翌日以降に、漆喰を塗ります。
2. 養生
下地壁の準備が終わったら、床や壁周りを養生しましょう。養生については、動画または下記記事をご覧ください。
3. 1回目塗り
壁紙全面に直接「漆喰うま〜くヌレール 仕上げ用」を塗ります。この時は下地が見える程度に薄く、こするように塗ります。1回目塗りの時のこての角度は、30〜40度がオススメです!こての面に角度をつけて塗ると、薄く塗ることができます。表層がビニールの壁紙の場合、臭気が発生することが稀にありますが、無害ですのでご安心ください。
※施工の際は必ずゴム手袋を着用しましょう。乾燥前の漆喰が肌についたままになると、肌が荒れる可能性があります。
3. 2回目塗り
1回目塗りから1〜2時間後、壁を触っても手につかない程度になったら、「漆喰うま〜くヌレール 仕上げ用」で2回目塗りを始めます。
なぜ2回に分けて塗るの?と疑問に思う方もいらっしゃると思いますが、1度の塗りで仕上げようとすると、一気に厚く塗り過ぎてしまい、仕上がりに不具合が生じたり、予定より多く材料を使ってしまう傾向があります。手順通りに2回塗りすることによって、薄く綺麗に塗ることができます。
2回目塗りは、下地が透けないようにしっかりと塗ります。2回目塗りの時のこての角度は20〜30度がオススメです。1回目塗りの時よりも、こての角度を抑えるとしっかりと塗ることができます。
手が届く範囲を塗れたら、軽くこてで表面をならして模様づけを行います。漆喰は空気に触れると乾燥し始めます。一度に広い範囲を塗ると、最初に塗った部分が乾燥し始めて模様が付けづらくなることがあるため、2回目塗りと模様付けは交互に行います。
4. 24時間乾燥
塗り終わったら、すぐに養生を剥がします。塗った後に時間が経つと壁の乾燥が進んで綺麗に養生を剥がすことができなくなってしまう(せっかく塗った漆喰壁がテープと一緒に剥がれてしまうことも・・!)ので、塗った後はなるべくすぐに養生を剥がしましょう。
また「養生剥がしは上から」です。床の養生は一番最後に剥がすのが◎です。
養生を剥がしたら、壁を完全に乾燥させます。乾燥させる時はドアを閉め切らず、通気をしてください。
24時間乾燥させたら、漆喰壁の完成です!
壁紙の剥がし方
写真プリントや撥水性のある壁紙、高級和紙など一部の特殊な壁紙に塗る場合や天井を塗る場合は、漆喰うま〜くヌレールを塗る前に壁紙を必ず剥がしましょう。
壁紙は表紙(柄のある紙)と、裏紙(半透明の薄い紙)の二層構造になっています。剥がす際は裏紙まで剥がします。
1. 表紙を剥がす
壁紙の表紙を剥がします。
2. 裏紙を湿らせる
濡れ雑巾などを使って残った裏紙を湿らせます。
3. 裏紙を剥がす
スクレーパーなどを使用して、裏紙を可能な限り全て除去します。壁紙を剥がした後に出てきた下地が石膏ボードであれば、壁紙の上に直接塗るのと同じ手順で漆喰うま〜くヌレールを塗ることができます。合板など別の素材の場合は、各下地の塗り方をご参考ください。
壁が変わると空気も、安心感もグレードアップ!?
日本の住宅の多くが壁紙(ビニールクロス)を使用しています。安価でデザインが豊富という壁紙のメリットがある一方で、言い換えるとビニールに包まれて生活しているような状態とも言えます。住宅にとって壁はあって当たり前の存在、その当たり前の存在がカビや結露といったお悩みの要因となってはいないでしょうか? 漆喰うま〜くヌレールには調湿性や防カビ性、消臭性などお住まいを快適にする効果があり、大切なご家族と暮らすお住まいの壁材としておすすめです。