塗り方を学ぶ
石膏プラスターボードに、スモーキーカラーシリーズ・グレーシリーズ以外の色を塗る
新築や壁紙を剥がした後に出てくる壁に多いのが石膏プラスターボード(石膏ボード)です。漆喰うま〜くヌレールは、石膏プラスターボードに直接塗ることが可能です。今回は塗り方に加えて、石膏プラスターボードがしっかりと貼られているかのチェックポイントもご紹介します。(尚、グレーシリーズとスモーキーシリーズを塗る場合は、塗り手順が異なります。グレーシリーズ・スモーキーシリーズの塗り手順はこちら)
もくじ
まず塗る前にチェック!
石膏プラスターボードが下地の間柱にしっかりと釘打ちされているか確認してください。ここで不備があると、漆喰を塗った後にボードの継ぎ目部分が動いてしまい、縦横に長くヒビが入ってしまう恐れがあります。以下のポイントを参考に、工務店さんにしっかりと石膏プラスターボードを貼っていただくよう、お願いしてください。
- 柱・間柱の間隔は455mmを基本とする
- 接合剤の間隔は、周辺部100mm、中間部150mmを基本とする
- 接合材の長さは、ボードの厚みの2.5〜3倍とする
- できるだけ、天井まで1枚で貼れるサイズのボードを使用する
石膏プラスターボードに塗る手順
1. 養生
下地壁の準備が終わったら、床や壁周りを養生しましょう。
養生については、こちらの記事をご覧ください。
2. 継ぎ目処理
継ぎ目処理は、石膏プラスターボードの継ぎ目を平らにして、施工後のひび割れや凹凸を防ぐ大切な作業です。次の手順で行ってください。
① 継ぎ目にうま〜くヌレールテープを貼る
石膏プラスターボードの全ての継ぎ目に、継ぎ目補強専用の「うま〜くヌレールテープ」を貼ります。
② 継ぎ目を「漆喰うま〜くヌレール 仕上げ用」で埋める
「うま〜くヌレール」テープの上から、「漆喰うま〜くヌレール 仕上げ用」を、継ぎ目のVカット部分を埋めるように塗ります。全てのVカット部分を埋めたら、そのまま半日乾燥させます。
③ 「漆喰うま〜くヌレール 仕上げ用」でテープやビス頭を塗る
半日経ったら、再度テープが隠れる幅で「漆喰うま〜くヌレール 仕上げ用」を薄く塗ります。この段階で漆喰を厚く塗ってしまうと、施工後の色ムラの原因になってしまうので気をつけましょう。
ボードに打ち込まれているビス頭も同様に、「仕上げ用」を塗り埋めます。
継ぎ目処理が終わったら、そのまま1日自然に乾燥させます。乾燥させる時は、ドアなどを閉め切らず、お部屋の空気が篭らないようにします。
もし継ぎ目処理部分が厚くなってしまった場合は、サンドペーパー100番程度で、その部分を擦って平らにします。
3. 1回目塗り
継ぎ目処理の翌日以降に、1回目塗りを開始します。ボードの全面に「仕上げ用」を、下地が透けて見える程度の薄さで塗ります。1回目塗りの時のコテ面の角度の目安は、30〜45度。コテを斜めにして角度をつけて塗ると、薄く塗ることができます。1回目塗りが終わったら、そのまま1〜2時間ほど時間を置きます。
4. 2回目塗り・模様付け
壁を触っても手につかず、少し湿っている程度の半乾き状態になったら、壁全面に2回目の塗りを行います。
2回目塗りは、下地が透けないように、しっかりとムラなく塗ってください。2回目塗りの時のコテ面の角度の目安は、20〜30度。1回目塗りの時よりも角度を抑えて塗ると、しっかりと塗ることができます。
手が届く範囲の2回目塗りが終わったら、コテで表面を軽く均して、模様付けを行います。
うま〜く塗るコツ
広い範囲を塗る場合は、2回目塗りを一気に塗らないことがポイントです。広範囲を一気に塗ってしまうと、模様付けを行う際に、最初に塗った部分の乾燥が進み、模様がつけづらくなることがあります。そのため、手が届く範囲で、2回目塗りと模様付けを交互に行いながら仕上げましょう!
なぜ1回目塗りと2回目塗りに分けて塗るの?
1回の塗りで仕上げようとすると、一気に厚く塗り過ぎてしまい、仕上がりに不具合が生じたり、予定より多く材料を使ってしまう傾向があります。2回に分けて塗ることによって、塗り残しをなくし、薄く綺麗に仕上げることができます。また材料を経済的に使用できます。
5. 24時間乾燥
2回目塗りと模様付けが全て終わったら、なるべくすぐに養生を剥がします。漆喰の乾燥が進むと、養生と一緒に際の漆喰が剥がれてしまったり、綺麗に剥がせないことがあるので、養生は乾燥する前に剥がしましょう。
そして「養生剥がしは上から」が基本です。お掃除が大変なので、床養生は最後に剥がしましょう!
養生剥がしが終わったら、そのまま丸1日(24時間)乾燥させて、漆喰壁の完成です!
新築もリフォームも、自分の手で思い出たっぷりの壁に!
漆喰うま〜くヌレールのユーザーの方には、住宅を建てる際に壁をご自身で塗られる方も多くいらっしゃいます。仕上がりは唯一無二の素晴らしさ。しかし、それ以上に素晴らしいのは塗った方のお顔が、皆さんとてもイキイキとされていることです。「この壁は私が塗った」と語れる家。日常のふとした瞬間に、みんなで協力して塗り上げた日のことを思い出す瞬間。漆喰DIYで仕上げるお住まいは、そんなストーリーに溢れた空間に仕上がります。ぜひ、皆様も挑戦してみてはいかがでしょうか。